もちろん大切なことですが、その結果として利用者さんが「本当はやりたいこと」をあきらめてしまっている場面も少なくありませんでした。
そんな時に出会ったのが、京都府京丹波町にあるデイサービス「くろまめさん」でした。
そこでは利用者さんもスタッフも自然な笑顔で過ごされており、自分には「介護サービス」というよりも、「高齢者の方々と一緒に人生を楽しんでいる場所」に見えました。
利用者さんの話をじっくり聞き、昔の友人を探しに行ったり、思い出の場所を訪ねたりする。
その時に見せる利用者さんの表情は、本当に輝いていました。
自分はその姿を見て、「これこそが自分のやりたかった介護だ」と強く感じました。
そしてコロナ禍。
さまざまなことが制限される世の中で、「だからできない」ではなく、「どうしたらできるだろう」を考えるデイサービスをつくりたいと思うようになりました。
利用者さんの人生に寄り添い、その人のやりたいことや好きなことを大切にできる場所。
そうして生まれたのが『デイサービス からいもさん』です。
ちなみに、京丹波町は黒豆の産地であることから「くろまめさん」という名前でした。
では熊本でみんなが知っているものは何だろうと考えた時に思い浮かんだのが「からいも(さつまいも)」でした。
親しみやすく、どこか温かい響きも気に入り、「からいもさん」と名付けました。
自分たちが大切にしているのは、「その人の人生のためのケア」です。
今の状態だけを見るのではなく、その人がどんな人生を歩み、何を大切にしてきたのかを知ること。
そして、その先にある「やりたいこと」や「その人らしい暮らし」を一緒に考えること。
介護が必要になっても、その人の人生は続いていきます。
だからこそ自分たちは、「あきらめたを、やってみよか。」を合言葉に、利用者さん一人ひとりの人生に寄り添い続けたいと思っています。
また、この文章を書いている今、からいもさんは立ち上げから4年目を迎えています。
デイサービスの運営を通して多くの利用者さんやご家族、地域の方々と出会うなかで、自分自身の想いも少しずつ広がってきました。
今、自分が目指しているのは「居場所づくり」です。
年齢や性別、障害の有無に関わらず、誰もが自分らしく過ごせる場所。
そして、人と人が自然に混ざり合い、お互いを支え合える地域の居場所をつくりたいと考えています。
デイサービスはそのための大切な一歩です。
これからも介護という枠にとらわれることなく、人と人とのつながりを育みながら、誰もが安心して暮らせる地域づくりに挑戦していきます。
そんな未来を目指し、日々励んでいます。
代表取締役 橋本政雄